インドの歩き方 大都市の移動はスマホで配車ができる「Uber」が便利

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先日、インドへ出張した時に市内移動で便利だったのが、スマホで簡単にタクシーの配車ができるサービス「Uber」。

インドではタクシーに乗る前後に価格交渉をしなくてはいけないことが多く、しかもボッタクられることもしばしば。値切り交渉に慣れない人にとって、生活がかかった必死なおっさん相手の価格交渉はかなりのエネルギーを消耗するし、無駄以外の何者でもない。

Uberは、これを解消してくれる便利なサービスのようだが。

すでに東京にも上陸しているサービスなのでご存知の方も多いと思うが、Uberはスマホアプリを操作すると指定した場所にタクシーを呼ぶことができるアメリカ発の配車サービスだ。

予め基本料金、時間料金、距離料金が決まっていて、その合算で料金が決まるため価格交渉の必要がない。しかも事前に登録したクレジットカードで決済するため、車内で慣れない小銭を探してオロオロすることもない。

今回は、ムンバイとバンガロールで利用したが夕方の混み合う時間を除けば、それほどストレスなく配車をすることができた。(とはいえ日本と比べると渋滞がひどく、住所が曖昧で道案内をしなくてはいけないことも多いので、出発したい時間の30分前には配車リクエストをだすのがベター)

苦難を乗り越えインドUberの市場性はアメリカに次いで世界第2位に

Uberのインド展開は、2013年9月にインドのシリコンバレーとも言われるバンガロールから始まった。同年12月にはデリーに進出し、現在はインド11都市でサービスを提供しており、サービスエリアはアメリカに次ぐ規模だそうだ。乗車数は毎月40%ずつ伸びており、文字通り急成長を遂げている。

しかし、この急成長にはいくつもの苦難があった。

一つは、オンラインやアプリ上でのクレジットカード決済。インドではクレジットカードの不正取引をなくす目的で、2009年からオンラインやアプリでのカード決済に2段階認証システムを義務づけており、決済後にカード会社から送られている認証コードを入力する必要がある。

そこでUberはインドでの取引を2段階認証システムの必要がない海外の子会社で行った。利用客からはインドルピーで代金を受け取り、タクシードライバーへは米ドルで支払いをするモデルで2段階認証システムの煩わしさを解消していた。

ところが地元の大手タクシー会社に足を引っ張られたかたちで2014年8月にオンライン取引に関する法改正が行われ、インド国内で発生した物販、サービスへの対価はインドの銀行を通じ、インド通貨で支払われなくてはいけなくなった。

そのため、現在は「Paytm」というオンライン決済アプリを経由する決済方法へ切り替えて、スマホ上でのカード決済を可能にしている。

Paytmはスマホのオンライン決済時にインドでよく利用されているアプリで、利用店舗数は15,000店、利用者数は2000万人を超えるといわれている。

もう一つの苦難は、犯罪への加担だ。

2014年12月、Uberに登録しているドライバーがデリーでレイプ事件を起こした。ドライバーは逮捕されたものの「個人タクシー」ライセンスで営業を続ける以上、監督不行き届きによる同様の事件は起きかねないとの通達を受けたため、営業ライセンスを「個人タクシー」から「無線タクシー」へ切り替える手続きを行った。さらに登録するドライバーには、講習会への参加を呼びかけ、犯罪歴を含む身辺調査も警察の協力を得て強化し、再発防止に務めている。

インドで成功するには転んでもただでは起きないたくましさと智恵が必要!?

事件を起こしたドライバーはUberの従業員ではないとはいえ、公共交通の要ともいえるタクシードライバーだったため報道が過熱。事件の衝撃と代償はあまりにも大きかったようだ。

しかし今年3月には、「女性ドライバーの登録を促進し、2020年までに100万人の女性ドライバーを新たに採用する」と発表。さらに、ヘルスケアのポータルサイトとのタイアップで通院時の移動を無料で行う等のキャンペーンを開始した。

また今後は、旅行者が車内でトラブルに巻き込まれそうになった時に社内のセキュリティーチームや警察に危険を知らせるアプリや友人の乗ったタクシーのルートを追跡できるアプリの導入も検討すると発表した。

こうした活動が、ブランドイメージの再向上と更なるユーザーの獲得につながっていると見られている。

Uberの配車サービスはタクシーだけでなくリクシャー(三輪バイク)にも拡大していくようで、サービスエリアの拡大とともにますます便利になっていくだろう。
出張者や旅行者の移動がさらに楽になり、行動範囲も広くなる。

一方で、身の安全は自分で確保しなくていけない。インドに限らず海外に滞在する際は、くれぐれも気をつけて楽しんでいただきたい。

インド国内のUberサービスエリア

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