行き過ぎた「食の安全」が招いた茶番劇

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今から1ヶ月ほど前、インド政府がフォアグラの輸入を禁止した。フォアグラの生産過程で行われる強制給餌が有害だというのが理由だ。
この出来事は、一部の識者の間では理不尽な理由による不当な輸入禁止措置だと受け取られており、食品安全基準局(Food Safety and Standards Authority of India :FSSAI)の奇行(!)を止めない限り食の楽しみが奪われ続けるのではないかと危惧する声が上がっている。

2011年の法改正を境にFSSAIの輸入食品に対する奇行が目立つようになる。

緑色のオリーブは輸入が認められているが黒色のオリーブの輸入は認められていない。

黒色オリーブを緑色オリーブが傷んだものと見なしているためだ。

低温殺菌処理された牛乳で作ったチーズは輸入可だが、そうでない牛乳で作ったチーズは輸入不可。

現行法ではイタリア料理に欠かせないパルメザンチーズがインドの食卓に届くことはまずない。

ソーセージは「cooked meat(調理済)」のラベルが貼付されていないと輸入できない。

菜種油を改良して作られたキャノーラ油に「rapeseed oil(菜種油)」のラベルを貼付するよう指導する。

ワインラベルに賞味期限を明記するよう求める。

日本産やタイ産の商品のパッケージを英語表記に切り替えるよう求める。

パッケージにインドでの小売価格(ルピー表記)を印刷するよう求める。

など、枚挙にいとまがない。
この一連の騒動で輸入食品は品不足、価格急騰に陥った。しかし、国内の海外の食に対する関心は高まる一方で外食産業での需要は大きい。結果として違法な取引が横行し、国民を守るための「食の安全」は新たな問題を引き起こしている。

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